茨城県の沿岸域は寒流暖流両方の魚類が来遊するとともに、北部の岩礁域には礁魚が、南部の砂浜域には二枚貝が生息するなど、さまざまな水産資源に恵まれています。
 これらの資源を利用するために、いろいろな漁業が発達しました。漁業者は対象魚種に合わせて漁業の種類をいろいろと切換えて操業しています。ふつうは2〜3人で操業しますが、1人で操業できる漁業種類もあります。

 遠洋の場合、大トロール船で行う漁法です。
トロール船は、開口板(オッターボード)をつけた底びき船で、ふくろ状の網をひいて漁獲します。現在、水深50mの浅海から1.000mの深海まで広い範囲でおこなわれ、南極海のオキアミの漁獲にも使用されています。

 この漁法は、幹縄に、つり針をつけた多くの枝縄を結び、えさをつけて魚のかかるのを待ちます。幹縄が100m前後のものから、140kmのものまで、魚種や漁場によって規模はいろいろです。

 魚のとおり道に、かきねのように網をはり、いちばん奥の箱網までみちびいて、定期的に小舟であげる漁法です。サケ・マス・ブリなどは、落とし網型と底建網型で操業されます。操業は数隻の船舶でおこなわれていますが、小規模の場合は、網おこしと漁獲物の運搬を兼用している船もあります。操業人員は、水深30m前後で17〜20人、水深15〜20mで7・8〜14人位で行われています。

 イカ釣り漁法の歴史は古く、近年では漁船の大型化、つり具の自動化が進み、近海のほか、南太平洋などの遠洋にも出漁しています。漁船は、船体を制止状態に置くためのパラシュート型シーアンカーとよばれる設備や、たくさんの集魚灯を備えています。夜、強い光でイカをおびきよせ、えさににせた針でつりあげる漁法です。季節によっては昼間に行われることもあります。


 遠洋漁業はカツオ一本釣り漁業、マグロはえ縄漁業。サケマス流し網漁業等、公海や外国の沖合で長期的な操業を行う、規模の大きな漁業であり、戦後著しい発展を遂げました。
 しかし、外国の200海里漁業水域設定に伴う漁場の制約や漁獲割当量の減少などにより昭和40年代をピークに衰退し、現在では漁船の数もわずかになっています。

 古い歴史をもつ、つり漁法の代表的なものです。漁船は、左側につり台と散水装置、船上の広く平らなところに活魚槽をそなえています。魚群を発見した後カツオを船の近くまでよせ、
投げえさ(カタクチイワシなどの活魚)をまくと同時に散水して、いっせいに竿つりを始めます。つり竿の長さは4〜6m、近年では自動つり機も利用されています。人間と魚が一対一で競い合う勇壮な漁法といえます。


 まき網漁業、サンマ棒受網漁業、沖合底びき網漁業などがあります。
 いずれの漁業も大がかりな漁法であるため、これらの漁業が本県の漁業生産に果たす役割は重要で、県全体の漁業生産量、生産金額の中でも大きな役割を占めています。

 大型の網を船からほぼ円形状になげ、回遊する魚群をすばやく包むようにして囲みます。そして網の底をしぼり、囲みを小さくして船の上へ引き上げ漁獲します。
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 海底近くにいる魚が対象で、スケトウダラ・カレイ類・カニ・エビ・タイなどをとります。秋から春までがいちばん多く漁をするときで、資源保護のため夏場の2〜3ヶ月は休みます。